History - LANEYについて

私がギターアンプのビジネスに携わるきっかけは、かれこれ40年以上前まで遡る事になります。1960年代、私はイギリスのウェスト・ミッドランズで仲間とバンドを組んでいて、ベースを弾いていました。この時期は、音楽的に非常に実りの多い時期と言うか、多くのライブハウスでベースを弾かせてもらい、とても良い時間を過ごせたと思います。この時期、私はまだ学生だったのですが、朝までライブハウスで演奏した後で学校に行くことも多く、授業中に居眠りをして叱られたものです。

その後、電子機器に対しての強い関心を持つようになりました。特に、ライブで使用するアンプから刺激を受け、中でも真空管回路に魅了されました。その当時、バンドではほとんどお金を稼ぐことができず、それが、自然と自分のアンプを自分で作るきっかけとなったのです。そしていつしかアンプを作る事が楽しみになっていったのです。当時、私はローカルバンド(Band of Joy)でベースを弾いていました。ドラムにジョン・ボーナム、ボーカルにロバート・プラント。Band of Joyはそのルーズな感じがちょうどよく人々にも受け、ロバートもジョンもどんどん大きくなり、その後の彼らの活躍は説明不要でしょう。

私の関心は、時が経つにつれ益々アンプの構造に対する関心へと変わっていき、父のガレージでよく作業をしては仲間のミュージシャンからのアンプの需要に応え、バンド活動と並行して、アンプの製作、販売で小遣いを稼いでいました。私は大学入学日の2日前、「アンプ製作に数年間費やしてみよう、その後で大学に戻ってくればいい」という考えに辿り着いたのです。今はギャップイヤーとかいうらしいのですが、その当時にそんなことをするやつはただの馬鹿だった。そんなわけで40年が経った今も大学へは行ってはいません。

トーン:もし、この40年間で継続してきた大事な要素があるとするならば、それは“トーン”です。アンプを作るということは、ミュージシャンに“トーン”を届けるということであり、私たちは“ザ・ダーク・アート”とそれを呼んでいます。それは常に技術的な改造が施され、音楽的な方向性も変わります。ミュージシャンを見れば、彼らが“彼らだけの良いトーン(スウィート・スポット)”を生み出しています。
それこそ、我々が追求していることなんです。LANEY社がラインナップするアンプはどれも、“トーン”について40年間追求し続けてきたLANEYチームによって、デザイン、製作されたアートであり、作品なのです。

LANEYの創始者、現CEO Lyndon LANEY(リンドン・レイニー)